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●治安の悪化

恐いのはテロだけではありません。「世界一安全」と言われた日本の治安も近年、急速に悪化しました。体や雰囲気で感じる「体感治安」が年毎に悪化している、夜道を安心して歩けなくなった、と感じておられる方も多いことでしょう。

統計的にも犯罪者は増えています。1990年代ごろからは受刑者が多すぎて刑務所の収容能力を超える状況が続いており、刑務所は一部屋の収容人数を増やすなど四苦八苦の対応をしています。

ひと昔前は、幼い子供でも安心して外で遊べたのに、最近は親が付き添わないと子供がいつ何時犯罪に巻き込まれるか分からないという暗い時代になってしまいました。公園でも、学校でも、通学路でも、そして自宅の前でさえも、子供たちが次々と犯罪者の犠牲になっています。

また、親が子を殺したり、子が親を殺す家族内事件や、自殺を招くほどの陰湿ないじめも日常茶飯事になってしまいました。

刑法犯の認知件数・検挙人員の推移
平成18年版 犯罪白書より

「平成18年版 犯罪白書」によると、2005年の犯罪の認知件数は312万5216件(前年比8.8%減)で、このうち窃盗以外の一般犯罪は226万9572件(同11.4%減)でした。これらの認知件数は、戦後最多を記録した02年をピークとして、03年以降3年連続で減少したものの、戦後を通じて見ると、なお相当高い水準です。

特に、窃盗を除く一般犯罪の認知件数は00年以降急増し、04年に戦後最多を記録し、05年はやや減少したものの、なお54万4500件(前年比6.4%減)もあります。

一方、犯罪の検挙率はここ数年、低い水準にとどまっています。

刑法犯の検挙率の推移
平成18年版 犯罪白書より

●切れやすい子供たち

少年少女が「切れやすく」なり、怒りを制御できず、何をしでかすか分からない時代になりました。少年たちによる集団暴行がしばしば殺人にまでエスカレートするケースも以前よりずっと増えました。

「平成18年版 犯罪白書」によると、05年に犯罪や触法行為を犯したために検挙または補導された少年は17万8972人(前年比7.33%減)で、10歳以上20歳未満の少年人口10万人当たり1418人が検挙・補導された計算になります。このうち殺人が6人、強盗が26人です。

06年から07年にかけても少年によるいくつかの殺人事件がありました。06年11月には、茨城県で2日続けて息子が親を殺害する事件が起きました。厳格すぎる父親への恨みや親の教育方針への反発などが原因とされています。

また、福島県会津若松市では、少年が母親を殺して首を切断し、頭部を袋に入れて警察署に出頭するという事件もありました。「誰でもいいから殺そうと思った」「ホラー映画を見ている内に人を殺してみたくなった」そうです。

また、日本の子供たちは学力、運動能力、気力ともひと昔前と比べて低下したと言われます。経済的な閉塞感や政治・行政の行き詰まりに加え、将来を担う若年層・少年層への不安もあり、この国の行く末が非常に心配です。

●凶悪化する親族犯罪

2007年11月、香川県坂出市の祖母と孫娘の3人が行方不明になった事件で、親族の男が3人の殺害を供述し逮捕されました。殺人事件の件数は横ばい傾向ですが、家族や親族による凶悪犯罪が近年、非常に目立つようになりました。

◆身内の犯行で複数の親族・家族が犠牲になったとされる殺人事件の一例(年齢は発生当時)

  • 94年11月:
    横浜港で、女性(31)と長女(2)、長男(1)の他殺体が見つかった。夫の医師(29)が、自分の浮気が原因で妻と口論した末に殺していた。殺人罪などで無期懲役の判決が確定。
  • 04年8月:
    兵庫県加古川市で2家族計7人が刺殺された。死亡したのは女性(80)と女性の長男、次男のほか遠縁の一家4人。殺人容疑で逮捕されたのは女性のおい(47)。おいが疎外感を募らせ、親族らにゆがんだ感情をふくらませた。
  • 06年7月:
    大阪府豊中市で大阪大学の男子学生(24)が、生活態度をとがめられ、母親をハンマーで殴り殺した。


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