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日本に住む私達が一番心配している国際問題と言えば、やはり北朝鮮の問題ではないでしょうか。弾道ミサイル(テポドン)核兵器などの軍事問題、拉致被害など暗躍する工作員の問題、麻薬密輸などの貿易問題、様々な問題が存在しています。新聞・ニュースなどでも毎日のように取り上げられていますね。こういった問題について、概観してみたいと思います。

●北朝鮮のミサイル実験

1993年5月、北朝鮮から弾道ミサイル「ノドン1号」が日本海に向けて発射する実験が行われました。着弾地点は、能登半島の北方350kmの場所であると考えられています。この実験の影響なのかどうか定かではありませんが、翌94年10月、アメリカと北朝鮮の交渉で、北朝鮮に軽水炉(原子力発電)が提供されることになりました。

この実験のように、北朝鮮はミサイルを外交の道具として使うことがたびたびあります。

98年8月には「テポドン1号」の発射実験が行われました。このミサイルは、大気圏外ではありますが、日本上空を通過しました。テボドンは長距離弾道弾としての転用も可能なため、世界中の多くの国々に脅威を与えることとなりました。

さらに、2006年7月、「ノドン2号」「スカッド」「テポドン2号」など、計7発の弾道ミサイルが発射され、いずれも日本海に着水しました。このような実験が繰り返され、日本に脅威を与え続けています。

●北朝鮮の核開発疑惑

05年2月、北朝鮮は核兵器の保有を公式に宣言しました。

06年10月3日、北朝鮮政府は核実験の実施を予告し、10月9日午前10時35分、初めての核実験を行いました。この実験は爆発規模が極めて小さかったため、失敗と考えられていますが、北朝鮮の核兵器開発への意欲をはっきりと示すことになりました。

現段階で北朝鮮が核兵器を保有しているのかどうかは分かりませんが、もし保有しているとすれば、日本にとって非常に大きな危険となります。

●北朝鮮の拉致問題

1977年~83年に多くの日本人が、北朝鮮の工作員などによって拉致・誘拐されました。日本政府が認定している拉致被害者は17人、「救う会」はこの17人に7人を加えた24人を認定しています。さらに、「特定失踪者問題調査会」が拉致の疑いが否定できない特定失踪者として挙げているのは250人以上にのぼります。13人については、北朝鮮側も拉致を認めています。

このうち、横田めぐみさんについては「1994年に自殺した」とされて、遺骨が2004年11月、北朝鮮側から手渡されました。しかし、DNA鑑定の結果、この遺骨は横田めぐみさんのものではない可能性が指摘されています。

●貧困と国際的孤立

日本に住む私達が一番問題に思っていることは、北朝鮮がどんな国なのかが全く伝わってこないことではないでしょうか。軍事・拉致問題についての情報はもちろん、人々の生活や町の様子などほとんどのことがよく分かりません。金正日総書記や政治情勢についても詳しくは分かりません。

ただ、北朝鮮が経済的に破綻しているとされ、大量の経済難民流入を恐れる隣国の中国や韓国からの経済援助など対症療法的な手段で命脈をつなぎ止めていることは事実のようです。

エリートが集まる首都平壌でさえ、電力設備の老朽化や燃料不足で停電は日常茶飯事です。地方では物資も食料も欠乏し、貧困で燃料の変えない人々が森林で樹木を伐採し、家庭燃料として使っています。

その結果、「貧困・燃料不足⇒森林伐採⇒森林の保水力低下⇒大洪水の頻発⇒田畑への被害⇒さらなる貧困」という悪循環を繰り返すはめになっています。

陸続きの中国などに脱出し、第三国への亡命を図る「脱北者」が後を絶たないのは、庶民が貧困から抜け出す糸口を見つけられないからです。

中国から、豆満江(凍結中)を挟んで対岸に北朝鮮の農村を望む
中国から、豆満江(凍結中)を挟んで対岸に北朝鮮の農村を望む。
脱北者はこの豆満江を渡ってくる=中国・延吉市郊外で

国際社会にとって最も恐いのは、このように経済的に破綻した北朝鮮が国際的に孤立をますます深め、その打開策として武力行使を選択するケースです。

その時、攻撃対象になる可能性が最も高い国の一つが日本なのです。


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