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●食料危機は人ごとではない

食料の大半を輸入に頼る日本は食料危機に陥る可能性が常にあります。例えば、次のような事態が想定されます。

異常気象、災害

地球温暖化などによる異常気象の影響で、ある地域では集中豪雨が降り、ある地域は干ばつ(日照り)に見舞われるという事態がすでに頻発しています。そして、第1章「地球温暖化―-滅亡への時限爆弾」でも紹介させて頂いたように、今後、異常気象はますます激化する可能性があります。

世界の食料生産が激減したら日本は…
洪水、干ばつ、地震、津波などの天災が今以上に多発し、世界の食料生産が激減したとき、日本への打撃は計り知れないでしょう。 また、米国、ロシア、中国などの農業大国が同時に不作になると、日本に限らず世界中の食料事情が急激に悪化します。

ちなみに、世界の大穀倉地帯の一つであるオーストラリアでは06年~07年、数年来の干ばつが特にひどく、ホースでの洗車禁止や水道の給水制限などが行われるほどでした。農業用水の不足も深刻で、干ばつ被害を地球温暖化との関連でとらえる人が多数を占めました。温暖化の進行により、今後も世界各地で同様の事態が頻発していくかも知れませんね。

人災

食料危機の潜在要因は天災だけではありません。紛争(戦争や内戦)で農地が被害を受けたり、輸送が途絶した場合も、食料危機につながります。主要輸出国との外交関係の悪化で政策的に輸出入を制限される事態もあり得ます。

こうした場合、備蓄率の少ない日本では、すぐに食料が不足します。

原発事故などで農地や水が汚染された場合の食料生産・供給への影響も深刻です。日本を含む東アジアには原発が高密度に分布しています。

東アジアの朝鮮半島と上海から北の地域は日本の北陸を含め、世界でもっとも高密に原発の分布している地域です。仮に、チェルノブイリ級の事故がこの地域で発生した場合、まず飲料水がダメになり、日本の食糧は壊滅的な状況に陥ります。

順調な収穫はいつまで…
※順調な収穫にいつも恵まれるとは限りません…。

●森林伐採と食料問題

今、地球で、2秒ごとにサッカー場と同じ広さの森林が消えていると言われています。

世界の森林面積は2007年現在、約39億ヘクタール(3900万平方キロ)で、南極を除いた陸地面積の約3割です。しかし、1990年から2000年までの10年間で、日本の国土の約2.5倍にあたる約9400万ヘクタール(94万平方キロ)の森林が失われました。

はげ山
※家庭燃料として急激に伐採され、はげ山になってしまった山林
(2005年東ティモールにて)

主に森林伐採が拡大しているのは開発途上国です。木材や紙の原料として木を売るのと、家庭燃料にするためです。貧困が根底にあり、根深い問題です。また、農地を拡大するためにも伐採します。

たきぎ
※伐採した樹木を斧で割って薪(たきぎ)にする少年=同前

こうして森林がなくなると、木の実やきのこ、山菜などの食料が採れなくなります。海に流れ込む森からの養分が減ることで、魚介類にも影響があります。

伐採された森林は保水能力を失い、降雨の大半が地表を流れ、洪水や土砂崩れを引き起こします。また、地下水が枯れ、砂漠化も拡大していきます。洪水や砂漠化で農地が被害を受けたり、住環境が破壊されるなどし、食料生産低下と貧困の悪化を招きます。

こうして食料問題はさらに深まります。将来、水を求めるための戦争が各地で起こることも危ぐされています。


※店でお金を払えばいつでも食料が手に入る時代はいつまで続くのか…。


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