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さて、温暖化の影響の中でも最も恐ろしい脅威の一つが南極の巨大棚氷の崩壊・崩落です。一般にはあまり知られていませんが、一度に大量の人口を消し去る大津波につながる危険性があるのです。
崩落が続く南極の棚氷
●南極の氷が全部溶けたら…
- 南極大陸は日本の約40倍の大きさ(氷で覆われている)
- 氷の厚さは平均2500メートル、最大4500メートル
- 全部溶けると、地球全体の海面が約70メートル上昇
●始まった巨大棚氷の崩壊・崩落
- 巨大棚氷ワルデンAは1995年1月、わずか50日間で無数のフットボールサイズの氷へと解体し、1300平方キロの氷が失われた。
- 巨大棚氷ラルセンBも同年2月、2600平方キロ(ルクセンブルクの国土とほぼ同面積)が崩壊し、2002年には、残っていた厚さ約200メートル、面積約3250平方キロ(東京都の面積の約1.5倍)の棚氷が1カ月で大崩壊し、小さな氷山や氷のかけらになった。
ラルセンBから分離して流れる小さな氷山=Colm O Cofaigh
(写真:Scott Polar Research Instituteより)
●大津波の危険!――恐るべき破滅のシナリオ
さらに恐いのは、巨大な氷が急激に海面に落下するケースです。南極の氷の底部(岩盤と接している部分)は圧力でとけやすくなっていますが、温暖化でさらにとけ、滑りやすくなっています。
このため、従来は1年で2、3メートルしか移動しなかった氷河が最近は1年に2000メートル以上移動しているそうです。
この状態が続き、あるいは大地震(南極には火山がある)も加わって、巨大な氷が急激に海に滑り落ちると、津波が発生します。南極の氷の10分の1が急激に海に落下すると、高さ約40メートルもの津波が発生し、時速数百キロのスピードで繰り返し世界各地を襲います。
津波がおさまっても、海面は7メートル上昇しています。陸地の多くが水没するほか、海岸付近の原子力発電所や石油化学コンビナートが津波で破壊された場合、放射性物質や石油で全世界が汚染され、人類は急速に滅亡に向かう可能性があります。
2004年12月、二十数万人が死亡・行方不明になったインド洋大津波の被災現場
(写真:インドネシア・アチェ州で撮影)
同じくインドネシア・アチェ州の津波被災現場。
海岸から内陸へ2、3キロに渡って
大半の家屋がなぎ倒され、多くの村が消滅した。