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●まだまだある危険な地震予測――上町断層など
恐ろしい地震予測は東海地震や東南海地震、南海地震だけではありません。
中央防災会議の「東南海、南海地震等に関する専門調査会」は06年、中部・近畿圏で発生が懸念される直下型地震について予測をまとめました。
◇大阪平野中心部を南北に走る上町断層帯による地震(M7・6)
  ⇒大阪平野の大半で震度6強以上、一部で震度7の揺れ
◇滋賀県と京都府にまたがる花折断層帯による地震(M7・4)
  ⇒京都市の一部で震度7、大津市などで震度6強以上の揺れ
◇大阪湾断層帯による地震(M7・5)
  ⇒大阪湾岸で最大約5メートル程度の津波。東南海、南海地震を上回る津波に襲われる場所がある
大阪市中心部の高層ビル群。直下型地震に見舞われたら…
大阪府自然災害総合防災対策検討委員会も06年に上町断層帯による直下型大地震による被害想定をまとめました。
①地震のエネルギーはM7・8で、阪神大震災(M7・3)の約5・7倍
②人が立っていられず、倒壊する耐震性の低い住宅が多い「震度6強」以上の地域は、大阪市や吹田市など府全体の約2割。壁のタイルや窓ガラスがかなりの建物で破損したり、落下したりする「震度6弱」の地域も4割以上
③建物の全半壊は、阪神大震災の約3倍に当たる約71万棟
また、中央防災会議の「東南海、南海地震等に関する専門調査会」は07年11月、上町断層帯による地震被害を次のように予測しています。(※冬の午前5時発生を想定)
①M7・6
②死者は最多で4万2000人
③全壊建物は約97万棟
●複合災害で壊滅被害へ
また、東南海・南海地震を想定して大阪府がまとめた「大阪府津波対策大綱」では、津波によって10万トン級の船の係留ロープが切断し、岸壁に衝突・破損して原油など流出する2次的災害の可能性も指摘されています。
臨海部のコンビナートも危険にさらされます。大阪府の堺泉北臨海工業地域には石油や高圧ガスなどの危険物貯蔵施設が集中しています。小規模タンクを囲む防油堤は高さ50センチ程度のものも多く、漏れた危険物が海上にあふれたり、海上の浮遊物がタンクにぶつかって損傷する危険性があると、大綱は指摘しています。
大阪市上空から望む大阪湾。臨海部には工業地域が連なる。
対岸は神戸市など
さらに、津波が川をさかのぼれば、海水や漏れた危険物が、住民生活の貴重な水源である淀川などの水に混じり、水質悪化や取水設備の損傷を引き起こしかねません。
大阪市を抜けて大阪湾に注ぐ淀川。
津波で海水や危険物質が遡行すれば、飲料水の取水にも影響が…